先日、友人宅に遊びに行ったとき、美輪明宏さんが書いた本のあとがきを読んだのですが、強い感銘を受けました。
ここで、紹介したいと思いますので、皆さんもこの文章から何かを感じとっていただければ幸いです。
「私は幼い頃から、ひとつの夢を持っていました。
それは、スタアになること。長谷川一夫さんや上原謙さん、ロバート・テイラーのような、きれいな男優さんに憧れました。マレーネ・ディートリヒやグレタ・ガルボ、原節子さんのように美しく、特別な魅力の持ち主になりたいと、心の底から望んでいました。
ところが第二次世界大戦が起こり、美しいモノ、繊細で上品でロマンティックなものはすべて否定されてしまう、ひどい時代となりました。戦中から戦後にかけての日本人は生きていくのに精いっぱいで、皆、夢も希望もすべてなくしてしまい、自暴自棄になりかかったこともあります。ですが必死で頑張るうちに、ようやく道は開けました。その時、大いに人々の力となったのは、日本人たちの持ち前の好奇心と、向上心でした。私もまた、何かに興味を持つと、面白そうなものには飛びついて、骨の髄まで味わい尽くさずにいられません。大好きな美しいモノ、ロマンティックなものを、愛でずにいられないのです。そうして得た種々雑多な知識や知恵、感性を、私は整理分類して頭の中にストックしておきました。
稽古ごとや習いごとなど、自分を向上させてくれる経験も大好きです。とりわけ、ショービジネスに必要と思われる歌や踊りに関しては、どん欲なまでに身につけました。自分を向上させるため、自分を磨くためには、20代・30代・40代・50代・60代を通して、自己投資を惜しみませんでした。
その集大成が、今のこの私です。
今の私は、舞台をつくる時、俳優・脚本・照明・音楽・大道具・衣装・演出と、何から何まで総合的に腕を振るうことができます。こうして文章を書く時も、読者のみなさんにお伝えしたいこと、お話ししたいことが、次から次へとあふれ出してきます。それは好奇心と向上心が、私をここまで、育て上げてくれたからです。
そして今、この本の最後にみなさんに伝えたいのは、人間はいくつになっても、成長し続ける生き物だということです。
みなさんは今、もうとっくに大人になった気分でいるかもしれません。ですが実はまだまだ、発展途上の子供にすぎません。人間は20代よりも30代、30代よりも40代と、どんどん成長し続けることが可能です。40代よりも50代、50代よりも60代と、長生きすればするほど、人生は楽しく、面白くなるのです。
ですから、好奇心や向上心を失わないでください。学ぶことを諦めないでください。20代や30代なら、まだまだこれから。40代、50代も、今からが人生、面白くなる盛りです。」
どうでしたか? 好奇心と向上心。この2つはいつも僕が大切にしているキーワードです。これからも好奇心と向上心を常にもち、物事に対して前向きにいきたいと思います。
おまけ編
その友人宅に、遊びにいったときのことです。その友人には、3歳の女の子がいるのですが、何回も遊びに行っているので、慣れてしまって。そしたら
昼過ぎに遊びに行って、夜ご飯をいただいて、少しのんびりしていると、その3歳の女の子が僕にむかって、一言。
「ねぇー、おじさん、まだ帰らないのー?」
「えっーーー!!まだ帰らないのって。ふつう、もう帰るの~?だったら分かるのに」と思いつつ、さらに、その3歳の女の子は、
「ねぇ、もうみんなでおじさん、バイバイしようよ」
というわけで、退散したわけですが、遊びにいって、「まだ、帰らないのー?」って、その女の子が大きくなったら、どんな子になるんだろうと、ちょっと楽しみです。
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