売上原価
検定試験まであと1ヶ月を切り、だんだん試験モードになりつつある今日この頃です。
さて、今日は以前に書いたことがあるのですが、「売上原価の行」で売上原価で計算する場合について説明したいと思います。
この「売上原価の行」で売上原価を計算するという問題が第118回と第119回の3級で出題されました。したがって、3級受験者はマスターすべき事項になります。
また、今回2級では、精算表が予想されます。ですから、2級受験者もこの「売上原価の行」で売上原価を計算する場合をマスターしておくべきだと思いますので、下記の説明でしっかり確認してください。
なお、簿記ゼミ生の方は直前のワンポイントレッスンで実際の問題を演習しますのでご心配なく。
それでは、「売上原価の行」について説明します。
いつも決算整理仕訳で
仕 入 ×× / 繰越商品 ×× → 期首商品の金額
繰越商品 ×× / 仕 入 ×× → 期末商品の金額
という仕訳をすると思いますが、これは仕入勘定を用いて売上原価という費用を計算するためです。
例えば、当期商品仕入高¥500,000、期首商品棚卸高¥150,000、期末商品棚卸高¥200,000だったとすると
決算整理前の仕入勘定には、¥500,000が計上されています。
そして、決算日に上記の決算整理仕訳をします。
仕 入 150,000 / 繰越商品 150,000
繰越商品 200,000 / 仕 入 200,000
そうすると、決算整理後の仕入勘定の金額は
500,000 + 150,000 - 200,000 = 450,000 となり、 その¥450,000が意味するものが「売上原価」という費用になります。
このように、普段よくおこなっている下記の仕訳は、仕入勘定において売上原価という費用を計算するためなのです(繰越商品勘定に計上されている期首商品の金額を期末商品の金額にするという意味もありますが)
仕 入 ×× / 繰越商品 ×× → 期首商品の金額
繰越商品 ×× / 仕 入 ×× → 期末商品の金額
それに対して、「売上原価の行」で売上原価を計算するというのは、文字通り、売上原価勘定において、売上原価という費用を計算しましょうということになります。
つまり、決算日において、売上原価という費用を計算するために、新たに売上原価という勘定科目を設けるのです。
それでは、決算整理仕訳はどうなるのでしょう。
普段はよく下記の決算整理仕訳(通称、「しい・くり・くり・しい」)をおこなっていました。
仕 入 ×× / 繰越商品 ×× → 期首商品の金額
繰越商品 ×× / 仕 入 ×× → 期末商品の金額
それに対して、売上原価の行で売上原価を計算する場合は、「しい・くり・くり・しい」の決算整理仕訳の「仕入」の部分を売上原価に置き換えます。
つまり、下記のような仕訳になります。
売上原価 ×× / 繰越商品 ×× → 期首商品の金額
繰越商品 ×× / 売上原価 ×× → 期末商品の金額
それと、売上原価の行で売上原価を計算する場合、当期商品仕入高も売上原価勘定に振替えます(下記の仕訳です)。
売上原価 ×× / 仕 入 ×× → 当期商品仕入高
そうすると、先のほどの例の当期商品仕入高¥500,000、期首商品棚卸高¥150,000、期末商品棚卸高¥200,000を用いると
まず、同じように決算整理前の仕入勘定には¥500,000が計上されています。
そして、決算日に上記の決算整理仕訳をします。
売上原価 500,000 / 仕 入 500,000 → 当期商品仕入高
売上原価 150,000 / 繰越商品 150,000 → 期首商品の金額
繰越商品 200,000 / 売上原価 200,000 → 期末商品の金額
そうすると、仕入勘定の残高はゼロになるとともに、売上原価勘定には¥450,000(500,000+150,000-200,000)が計上されます。
そうすると、売上原価勘定に計上されている¥450,000の意味するものは、もちろん売上原価という費用になります。
このように、「仕入の行」で計算しても、「売上原価の行」で計算しても、売上原価という費用は¥450,000になります。
以上のように、仕入という勘定科目で売上原価という費用を計算するためには下記の仕訳を
仕 入 ×× / 繰越商品 ×× → 期首商品の金額
繰越商品 ×× / 仕 入 ×× → 期末商品の金額
売上原価という勘定科目で売上原価という費用を計算するためには、下記の仕訳をしなければならないのです。
売上原価 ×× / 繰越商品 ×× → 期首商品の金額
繰越商品 ×× / 売上原価 ×× → 期末商品の金額
売上原価 ×× / 仕 入 ×× → 当期商品仕入高
上記の説明文を参考に、第118回の3級の第4問を解いてみてください。今の説明を理解できていれば、解けると思います。
それでは、寒い日が続いておりますので、体調管理に十分留意して、勉強頑張ってください。
最後の最後まで諦めない人が合格します!!


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